大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(オ)633 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人山崎季治の上告理由第一点について。

所論は、要するに所論の山林交換契約が成立したということを前提として、原判

決は、被上告人が本件売買を履行するにつき格別の努力を尽した事跡はこれを窺う

に足る資料がないと認定しながら、結局判示のような経緯、事情においては被上告

人に判示認定以上の努力を期待することは衡平の原則に照し酷に失するとし、被上

告人に不履行の責に任ずべき事由はないと判断したのは、民法の解釈を誤つた違法

があるというに帰する。しかし原審は、被上告人と訴外Dとの間に、所論の交換契

約の成立したことを確定したものとは認められない。したがつて被上告人の努力に

関し原判示を非難する所論は、首肯すべき部分もあるが、その前提において採用す

ることはできない。

同第二点について。

所論は、主張の各理由によつて原判決は結局法令違背があるというに帰する。し

かし所論(一)は証拠の取捨を非難するにすぎず、原審の挙げる証拠によれば、原

審のような認定をなし得ないものではない。論旨は結局原審の事実認定と異なる見

解の主張である。同(二)について検討してみると、原判示は、粗略にすぎたきら

いがある。しかし訴外Dは本件一審判決後被上告人所有の山林を買い受けたのであ

つて、所論の日時に被上告人は当時他に山林をもつていることが認められ、当時交

換に当てえたのであるから、結局所論は、判決に直接影響を及ぼす主張とはいえな

い。同(三)も原審の証拠の取捨ないし事実認定を非難するにすぎず、原審の挙げ

る証拠によれば、原審の認定をもつて直ちに所論の違法ありとするに足りない。

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よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 小 林 俊 三

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

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